期待値で鯨になる

米国株・ETF・投資信託で資産を育てる合理主義投資ブログ。低コストという名の餌で巨大な鯨へ育てる観測日記。

iQOSの覇権とフィリップモリスへの羨望

欲望の対象:フィリップモリスという第一候補

昨日、Ploom TECHの注文を済ませたばかりの私が言うのも何だが、フィリップモリス(PM)は、以前から私の欲しい個別銘柄リストの最上位に君臨し続けている。インデックス投資の平穏な日々に波風を立てる、抗いがたい誘惑だ。

市場の審判:iQOSの圧倒的な支配力

私の周囲を見渡せば、市場の動向は一目瞭然だ。紙巻き煙草を愛飲していた知人たちの半数以上、いや、おそらく3分の2近くが既にiQOSへと乗り換えている。もはや社会現象というより、一つのインフラと化している感すらある。

一方で、グローを手にしている者は一人もいない。理由を問えば、一様にその造形への拒絶感を口にする。私も同意見だ。あのサイズ、あの形状。煙草という文化的な文脈から逸脱したデザインは、私の美意識が受け入れを拒否している。効率性を重んじる私であっても、嗜好品に最低限の様式美を求めてしまうのは、人間ゆえの弱さだろうか。

また、一度はPloom TECHに浮気した層も、結局はiQOSの軍門に降っている。吸い応えが皆無であるという致命的な欠陥が、彼らを呼び戻すのだ。私が注文したばかりのデバイスも、同じ運命を辿るのではないかという懸念が、私の胸を微かに締め付ける。己の選択の正しさを信じたい気持ちと、冷徹な市場予測が、私の中で不協和音を奏でている。

独占の先にある不透明な地平

少なくとも日本国内においては、iQOSの独占状態は今後も揺るぎないものになるだろう。ユーザーの依存心とデバイスへの拘りを完全に掌握している強みは大きい。先行者利益という言葉では片付けられないほどの、圧倒的な格差を感じる。

しかし、投資家として目を向けるべきは、その先の地平だ。世界的な普及、特に巨大市場であるアメリカで未だにiQOSが発売されていないという事実は、どう解釈すべきか。規制の壁か、それとも次なる一手の布石か。

目の前の独占という甘い果実を信じて、フィリップモリスという巨人に賭けるべきか。それとも、アメリカ市場という不確定要素を警戒して踏みとどまるべきか。自らの肺に吸い込む煙の重みを感じながら、私は再び個別銘柄という名の泥沼の縁に立っている。合理的でありたいと願う一方で、独占という名の勝利の美酒に酔いしれたい自分を、否定しきれずにいる。