個別株投資で含み損を抱え、塩漬けにしてしまった経験はないだろうか。今日は、米国株ETF(VOO・VTI)との比較を通じて、個別株という非効率な中毒と暴落時の心理について考える。
お、溺れる。お、お久しぶりだ。
この数日の市場の急落は、まるで滝から真っ逆さまに落ちるような感覚だ。
胃のあたりがスッと軽くなり、次の瞬間には冷たい水面に叩きつけられる。呼吸が止まり、冷静さはどこか遠くの国へバカンスに出かけてしまったらしい。
いつも思うことだが、なぜわたしはこの非効率なギャンブル(個別株)に手を出すのを止められないのか。
市場に参入するたびにこの後悔を繰り返すというのは、客観的に見て極めて非合理的な行動パターンだ。自分で自分が嫌になる、というより、もはや感心すらしてしまう。
米国株ETF(VOO・VTI)という正解を横目に、なぜ個別株投資で崖を飛ぶのか
理論上、分散の効いた米国株ETF(VOOやVTIなど)という優良なポートフォリオを構築しておきながら、わざわざハイリスクな個別銘柄に惹かれてしまう。これはもう、投資ではなく中毒に近い。
この銘柄だけは市場平均を超えるはずだという根拠のない全能感。
それは、宝くじ売り場に並ぶ人々の列を冷ややかな目で眺めながら、自分だけはスマホの画面越しに別のギャンブルに興じているという、極めて質の悪い冗談だ。
塩漬け株という名のサンクコストと損失回避バイアス
現在保有している個別株たちは、もはや塩漬けでも味噌漬けでも、好きなように漬け込んでやるつもりだ。いっそ熟成が進んで、数年後には芳醇な香りを放つヴィンテージ資産に化けてくれないだろうか。……いや、無理だな。
含み損を抱えた銘柄を売却せずに保有し続ける行為は、損失回避バイアスという、教科書通りの感情的な罠だ。投資家としては、この時点で赤点、いや退学処分に近い。売却してより期待値の高い資産に乗り換えるのが合理的だが、人間は目の前の損失を認めるのが苦手な生物だ。
大人しく、指数連動型という名の市場全体という名の優等生に資金を預け、長期的な効率を追求していれば、こんな心理的な動揺という名のコストを支払う必要はなかった。
暴落時の対処法:個別株投資の衝動をどう管理するか
今後、この感情的な衝動(個別株への投資)を、投資規律の最大の敵として、どのように管理・排除していくか、その戦略を検討する時期だろう。
- コア・サテライト戦略の厳守
- 損切りルールの機械化
- 証券アプリのアンインストール(一時的)
投資とは、自分の中の愚かさとの終わりなき対話だ。
次に滝を登る鮭のような気分になったときは、この記事を読み返して、今のこの溺れそうな感覚を思い出すことにする。……まあ、喉元を過ぎれば、また新しい期待の銘柄に飛びついてしまうのが、わたしという人間の非効率な仕様なのだが。