期待値で鯨になる

米国株・ETF・投資信託で資産を育てる合理主義投資ブログ。低コストという名の餌で巨大な鯨へ育てる観測日記。

宣戦布告、あるいは聖域の再定義

ブログ名を「独身の遺産、鯨に成る」へ変更。インデックス投資(NISA)を主軸に、2,000万円超の資本が自己増殖するプロセスを記録。夫には内緒の「個」の聖域と、個別銘柄に溺れる投資哲学の記録。

鯨のイメージ

これまで、このブログはいくつかの名前を渡り歩いてきた。
家計の足しを夢見る無害な名前や、中二病全開の労働拒絶宣言。だが、そのどれもが今の私にはしっくりこなかった。砂場に座る主婦の着ぐるみとしては、サイズが合わないどころか、中身の質量がはみ出し始めていたのだ。

なぜか。それらはすべて、日々の生活という浅瀬の話だったからだ。

だが、私の本質はそこにはない。私の手元にあるのは、日常の裏側に隠された、すでに個人のコントロールを超えて増殖を始めた資本の塊。それは砂場の底に潜み、誰にも気づかれぬまま海域を支配しつつある、巨大な鯨の質量だ。

というわけで、ブログ名を変更した。

独身の遺産、鯨に成る

理由は単純だ。この資本が市場を蹂躙し、巨大化していく過程を、より正確に描写するためである。もはや世俗的な愛嬌も、安易な言葉遊びも不要だ。

「遺産」という名の聖域、あるいは不完全な擬態

なぜ遺産なのか。それは、誰の干渉も受けない個の証明だからだ。

家族のために使う金ではない。……と言いつつ、夫はどうやら「何かあるな」と薄々勘づいている。だが、それでいい。

彼が目にしているのは、海面に時折上がる潮吹きのような、少額のつみたてという名の擬態に過ぎない。水面下にある、2,000万円を起点として肥大し続ける本体の質量にまで、彼の想像力は届かないだろう。

夫が「最近、NISA調子いいね」と呑気に笑う横で、私は心の中で鯨の背を撫でている。彼が非課税枠という国が用意した小さな水槽で満足している間に、私の鯨は、国家の庇護すら必要としない広大な外海を、音もなく飲み込み続けている。

鯨の胃袋、あるいは不条理な嗜好

誤解しないでほしいが、私が常に冷徹で正しい投資家であるわけではない。

この巨大な鯨の胃袋には、時折、個別銘柄という名のジャンクフードが放り込まれる。そして私は、その毒にあたっては、お約束のように深海でひとり悶絶している。

ぬか喜びと自己嫌悪を繰り返すも、つい手をだしてしまう学習力のなさは自分でも呆れてしまう。合理性を突き詰めようとしながらも、自ら進んでずっこけにいくその矛盾。だが、そんな人間としてのバグすらも、強烈な水圧の中では、愛すべき不純物として沈殿していく。

鯨、深海へ

インデックス投資という航路を主軸に据えた。派手なトレードで小銭を稼ぐのは、浅瀬で跳ねる小魚のすることだ。……と自分に言い聞かせつつ、私はまたしても個別株という罠に自ら足を踏み入れるのだろう。

だが、それでいい。信託報酬という名の餌を冷徹に選び取り、複利という水圧に身を任せる。

目標は、夫が「お小遣い増えるかな?」と期待する隙も与えず、市場そのものを飲み込むほどの鯨へと成ること。

プランクトンへの警告

このブログは、これからも退屈で、そして時折残酷なほど不条理な自爆を含む記録であり続ける。

ポイント還元や節約術といった、海面のさざ波のような情報が欲しいなら、他を当たれ。私はここで、深海の静寂とともに、私の鯨を育てていく。

自己言及的に言わせてもらえば、私の学習力のなさが生む損失は、インデックスの右肩上がりのグラフに比べれば、深海に積もる塵のような誤差に過ぎない。