先日、私は国家に対する静かな勝利を格好良く宣言した。4万近くの金額を奪還し、扶養の防壁を守り抜いたと。
だが真実を言えば、あの記事は結果だけを美化した実態の伴わない虚栄心の産物だ。実際には、e-Taxで確定申告をネット申請した直後、「納める税金:マイナス表示」を見て凍りついていた。確定申告コーナーから送信したデータに、致命的なミスが潜んでいたのである。
絶望の「マイナス」表示|還付のはずが納税?
すべては完璧なはずだった。だが、送信ボタンを押した直後に見返したデータには、こう記されていた。
「納める税金:△△,△△△円」
……待て。還付金という文字の横に、なぜ数学界の嫌われ者「マイナス記号」が鎮座しているのだ。還付がマイナス。それは日本語で「追加の支払い」と呼ぶ。
45,333円を奪い返すための戦いで、数十万円の追加損害を出す。これでは10円安い卵を買うために、隣町のスーパーまでガソリン代500円(前回の100円は安すぎた、現実は厳しい)かけて行く主婦を笑う権利など、私には1ミリも残されていない。
原因は申告不要制度の選択ミスだった
私は液晶画面を睨みながら自問した。
「私は何をしていたんだ?」
答えは明白。XMLデータの取り込み時、あるいは操作の途中で、申告不要として闇に葬るはずだった譲渡益2,946,441円を、あろうことか「申告する」に含めていたのだ。操作の快楽に溺れ、すべての数字をさらけ出したいという変質的な正直者バイアスが働いたとしか思えない。
結果は悲惨だ。
- 所得が急増
- 扶養ライン突破
- 還付どころか追加納税
絵に描いたような「鴨がネギ背負って納税しに来た」状態を自ら作り上げたのだ。
e-Taxは送信後でも修正できるのか?
血の気が引いた私は、震える指で税務署にダイヤルした。幸いなことに、今は昼だ。損切りスピードだけは、私の投資人生の中でも最速だったと断言できる。
答えはシンプルだった。そして、電話越しの税務署の方は、まるで迷子を諭すように優しかった。
「大丈夫ですよ。e-Taxなら、申告期間内なら、何度でも再送信できます。最後に届いたデータが正式になりますから」
つまり、こういうことだ。
- e-Taxは送信後でも修正可能
- 確定申告コーナーから「再作成」して送ればいい
- 最後に送ったデータが「真実」として上書きされる
国家は意外にも寛容だった。最後に大声で叫んだ方が勝ち。私の歴史的敗北データは、次なる「正しいデータ」によって、電子の海から抹消されるのだという。
私がやった具体的な修正手順
私はすぐさまPCに向かい、譲渡益を「申告不要」という奈落の底へ叩き込み、再び送信ボタンをクリックした。画面に「+」の還付額が表示された瞬間、心拍数はようやく正常値に戻った。
前回の記事に書いた「勝利の美酒」の味は、実はこの冷や汗でかなり薄まっていたのが真実だ。
一族の資産を預かる鯨を自称しておきながら、実際はシステムの仕様に救われたプランクトンに過ぎなかった。だが、これでいい。私の愚行は上書きされ、今度こそ私は、扶養という名のシェルターの中で、45,333円を数えながら静かな勝利を噛み締めるのだ。