
2026年1月28日、スマホの画面に表示されたドル円は152円台。数日前までの160円目前という熱狂はどこへやら、私のeMAXIS Slim(S&P500やオルカン)の評価額は、見事なまでに強制ダイエットを完遂してしまった。
日米当局が仕掛けた選挙対策という名の包囲網
今回の急激な円高の核心は、あまりに政治的だ。直前まで160円目前まで円安が進んでいたのは、衆院選を控えた高市政権の財政拡大路線(消費税減税論など)への不信感からだった。市場が日本国債の信認低下を理由に円を売り浴びせた結果だね。
しかし、この円安がピークに達したところで、当局が牙を剥いた。
- 片山さつき財務相の布石: 1月12日の日米財務相会談で、イエレン財務長官から過度な変動への対応という免罪符を取り付けていた。
- レートチェックの連撃: 日銀、さらにはニューヨーク連銀までもがレートチェックを実施。これが引き金となり、溜まりに溜まった円売りポジションがパニック的な解消(ショートカバー)を起こした。
選挙が終わるまでは、何が何でも円安を止める――そんな当局の悲壮な決意が、152円という数字に表れている。
タイムラグで襲いかかる資産の目減り
投資信託の基準価額には時差がある。先週末からの159円→152円という激震は、まさに今、私の運用画面を直撃している。ずらりと並んだS&P500の列。昨日までの輝かしい含み益が、為替の調整という名の魔法で削ぎ落とされていく。合理的であろうと努めていても、自分の資産が政治のメンツのためにスリム化されていくのを見るのは、なかなかの毒だ。
「これ以上スリムになったら、私の老後資金が骨折してしまう」……そんな自虐的な笑いしか出てこない。
152円の絶望を30万円で笑い飛ばす
だが、ただ指をくわえてやせ細っていくのを眺めている私ではない。私はこの円高のピンチを、最大級のチャンスと捉えることにした。NISA成長投資枠でeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に300,000円分のボーナス設定を叩き込んできたのだ。
地味にコツコツ積み立てるのが私のスタイルだが、当局が死に物狂いで基準価額を下げてくれているのだ。この選挙前バーゲンセールに乗らない手はない。国家が総出で円を買い支えている横で、私はその安くなった口数を淡々と拾う。これこそ、合理的投資家の醍醐味だろう。
結論:リバウンドを信じて静観する
資産がスリムになったのは悲しいが、安く仕込めたという事実は変わらない。選挙が終わった後、この無理やりな円高がどう動くかは誰にも分からない。だが、今の私は30万円分の追加弾薬を抱え、少しだけ誇らしい気持ちで画面を閉じることができる。
「スリムになったのは資産だけで十分。私の投資意欲は、むしろパンパンに膨らんでいるよ」
そう自分に言い聞かせ、今夜の基準価額更新を乾いた笑いで迎え撃つことにする。