
最近の日本市場、何やら様子がおかしい。株が上がり、円が上がり、債券まで上がるという、教科書を破り捨てたくなるようなトリプル高現象が発生している。
普通、円高になれば輸出企業が泣きべそをかいて株が下がるのがお約束だが、今の日本株は「円高?それがどうした、筋肉痛みたいなもんだ」と言わんばかりのタフさを見せている。
この怪奇現象の背後には、我らが高市早苗首相率いる新政権の影がちらついている。今回は、このサナエノミクスが市場をどう翻弄し、なぜ投資家たちが「これ、意外とイケるんじゃないか?」と勘違い……いや、確信し始めたのかを、私なりのシニカルな視点で整理してみた。
1. サナエノミクスとは?市場が評価する理由
高市政権が掲げるサナエノミクス。当初は「無制限に札束を刷ってばら撒く気か?」と市場も戦々恐々としていたが、蓋を開けてみれば意外と理性的だ。
- 消費税減税(2年限定): 食品限定というとりあえず感が、逆に財政破綻はさせないという安心感に繋がる皮肉。
- 選挙大勝の魔力: 衆院選で3分の2を確保。この圧倒的な強者の余裕が、不安定な政治を嫌う外国人投資家への最高の接待となった。
市場は「選挙前は景気いいこと言ってたけど、実際は意外と締めるところ締めるよね」という、政権のツンデレな現実路線を評価し始めている。これが日本買いの正体だ。
2. 円高でも株が下がらない理由
一時期は1ドル165円という、海外旅行が罰ゲームになるレベルの円安だった。自分の予想では高市政権の勝利は、円安が進むと思っていた。そして、ドル転。どうしてくれる・・・。
現在、156円台まで戻ってきた。この円高・債券高(金利低下)のカラクリは、日米の温度差にある。
| 項目 | 日本(日銀・政府) | 米国(FRB) |
|---|---|---|
| スタンス | 160円は絶対に守るマン(介入辞さない) | 「インフレ飽きた。利下げするわ」 |
| 金利予想 | 0.25%程度でお座り状態 | 2%台まで一気に滑り台 |
| 結果 | これ以上、金利差は開かない | 円買い・ドル売りのターン |
アメリカが勝手に冷めてくれたおかげで、日本の長期金利も「じゃあ私も……」と落ち着き、債券価格が上昇。結果として、過度な円安の毒が抜け、市場に平穏が訪れたわけだ。これが資本主義の冷徹な調整というやつだ。
3. 日本企業の業績改善とROE改革
円安じゃないと稼げないと言われていた日本企業だが、2026年の彼らは一味違う。
- 内需の覚醒: 緩やかなインフレと賃上げが噛み合い、国内でモノが売れるという、失われた30年では考えられなかった現象が起きている。
- ガバナンス改革: 東証のもっと金を使え、溜め込むなというプレッシャーが実を結び、ROE(自己資本利益率)が改善。
要するに、為替というお薬に頼らなくても、自力で歩けるようになってきた(という期待感)。これが、円高なのに株が下がらない最大の理由だ。
4. 2026年のトリプル高は続くのか?
現在、シティグループの高島氏もトリプル高シナリオもあり得ると鼻息が荒い。サナエノミクスがバラマキと成長戦略の境界線を綱渡りし続けている限り、この奇跡的なバランスは保たれるだろう。
ただし、投資に絶対はない。明日には誰かが余計な一言を言ってハシゴを外すかもしれない。それが資本主義という名の、少し質の悪いジョークだ。
独り言
結局のところ、市場は強いリーダーシップという幻想に酔っているだけかもしれない。だが、その酔いが冷めるまでは、このトリプル高の波に乗っておくのが合理的というものだ。私の資産も、この波で少しは自虐しなくて済むレベルに増えてくれればいいのだが。まずは資金調達をしなくては・・・。