期待値で鯨になる

米国株・ETF・投資信託で資産を育てる合理主義投資ブログ。低コストという名の餌で巨大な鯨へ育てる観測日記。

Micron(MU)Q3 FY2026決算プレビュー|EPS+932%予想の中身と、私が抱える含み損の言い訳

Micron Technology(MU、マイクロンテクノロジー)のQ3 FY2026決算が、日本時間2026年6月25日(木)の朝方に投下される。米国市場の引け後、6月24日だ。

アナリスト31人のコンセンサスはEPS19.72ドル、売上高約345億ドル。EPSの前年同期比+932%というのは誤植ではないし、計算機が壊れたわけでもない。1年前はわずか1.91ドルだったのだから、もはや桁が変わっているのだ。

私はDRAM ETFを46株握りしめている。

MUはこのETFの3位、主要構成銘柄だ。さらにMUの現物を15株も直接抱え込んでいる。SBI証券で415ドルで5株拾ったところまでは天才的だったが、moomoo証券で861.95ドル×10株。下がっては売り、上がっては買いという相変わらずセンスの無いトレードをしたせいで、ポートフォリオの景色がすっかりコメディになっている。他人事のようにクールに解説したかったが、完全に当事者、いや、主犯格だ。

Micron Q3 FY2026決算プレビュー:アナリスト予想EPS19.72ドル(前年比+932%)、売上高予想345億ドル(前年比+271%)、オプション想定値幅±17%、注目はQ4ガイダンスと粗利率81%の持続性

Micron Q3 FY2026決算の基本情報とは

項目 内容
発表日時 2026年6月24日(水)米国市場引け後/日本時間6月25日(木)朝方
会社ガイダンス(売上高) 335億ドル ±7.5億ドル
会社ガイダンス(粗利率) 約81%
会社ガイダンス(EPS) 19.15ドル ±0.40ドル
アナリストコンセンサス(EPS) 19.72ドル(31人)
アナリストコンセンサス(売上高) 約345億ドル
前年同期比(EPS) +932%(前年1.91ドル)
前年同期比(売上高) +271%(前年93億ドル)

ここで笑えるのは、アナリストコンセンサスがすでに会社ガイダンスをひょいっと飛び越えている点だ。MUは過去4四半期連続でコンセンサスを平均21.7%上回って着地しており、市場はそのお約束を完全に織り込んで、どうせ今回ももっと出せるんだろ?と背中を小突いている。会社が控えめな数字を出し、アナリストがそれを鼻で笑う構図が定着してしまっている。

なぜこれほど狂ったように急成長しているのか:HBMという名の構造変化

MUの急成長の核心はHBM(高帯域幅メモリ)だ。AI向けGPUの隣に鎮座するこの部品は、NVIDIAのBlackwellやVera Rubinプラットフォームにとっての命綱であり、現状MU、SKハイニクス、サムスンの3社しかまともに量産できない。

そのMUのHBM生産容量は、2026年分がすでに完売御礼で、2027年初頭の枠まで埋まりつつある。通常の半導体サイクルにつきものの増産しては供給過剰になり、自重で価格崩壊を起こすという伝統的な呪いは、少なくとも今は発動していない。

HBM4の量産が加速している
次世代HBM4(36GB 12-Hi)の量産出荷が2026年に始まっており、立ち上がり速度は前世代HBM3の2倍に達するとされている。これが粗利率81%という、もはや違法な商売でもしているのかと疑うレベルの利益率を支える構造だ。

決算で注目すべき数字とは

EPSと売上高は当然クリアするとして、それ以上に血眼になって追うべき数字がある。

注目指標 見るべき理由
粗利率(約81%ガイダンス) HBMミックスの上昇でこの異常な高水準が続くか。ここが崩れると株価は垂直落下する
Q4ガイダンス 今期の数字より次期の見通しの方が株価を動かす。どこまで強気に出られるか
HBM売上高の比率 DRAM全体に占めるHBMの割合。AIバブルが本物かを測るリトマス試験紙
2027年以降の需給見通し まだまだ足りませんという強欲な発言が飛び出すかどうか

オプション市場は決算翌日の値動きを上下±17%と見積もっている。現在の株価が約1,051.77ドルなので、上なら約1,327ドル、下なら約940ドルだ。天国か地獄か、エレベーターの行き先が極端すぎる。シートベルトの着用を強くお勧めする。

期待値が高すぎることのリスク
コンセンサスEPS19.72ドルはすでに会社ガイダンス(19.15ドル)を上回っている。ガイダンスは超えたが市場予想には届かなかったという理不尽な理由で叩き売られるケースは過去に何度もある。決算が完璧でも売られる理不尽さは、株式市場の華だ。

MU株価と現在のバリュエーションとは

株価は前日終値1,051.77ドル。プレマーケット1,085ドル前後で推移している、時価総額は約1.19兆ドル超えだ。FY2027のアナリストコンセンサスEPSは97.77ドルで、それに対するPERは約10倍。AIインフラの心臓部としては安すぎると叫ぶ強気派と、メモリはただの景気敏感株だ、と睨む慎重派が絶賛殴り合い中である。どちらも正しく、どちらも間違っている可能性がある。決算の数字より、ガイダンスの中身がその勝敗を決める。

私はDRAM ETFを46株、MU現物を15株保有している。注目すべきはMUを861ドル×10株持っているという点だ。これがポートフォリオ全体の知性を完膚なきまでに台無しにしている。決算が良ければなぜあの時全財産ツッコまなかったのかと己のチキンっぷりを呪い、悪ければなぜ861ドルでおかわりしたのかと自問自答することになるだろう。投資家とは、かくも救いようのない生き物だ。

Micron Q3 FY2026決算プレビューまとめ

  • 発表は6月24日米国引け後、日本時間6月25日(木)朝方。
  • 会社ガイダンス:売上高335億ドル±7.5億ドル、粗利率約81%、EPS19.15ドル±0.40ドル。
  • アナリストコンセンサス(31人):EPS19.72ドル、売上高約345億ドル。すでにガイダンスを軽々と上回る水準。
  • 前年同期比EPS+932%。HBM需要による構造的成長が背景。2026年分の生産枠はすでに完売御礼。
  • 注目はEPS・売上高よりQ4ガイダンスと異常な粗利率の持続性。翌日は±17%のジェットコースターが予定されている。
  • 決算結果は別記事で速報する。

では、明日の朝を楽しみに寝るとしよう。