出た。Micron Technology(MU、マイクロンテクノロジー)のQ3 FY2026決算結果が、日本時間6月25日の朝方に発表された。売上高414.56億ドル、Non-GAAP EPS25.11ドル。コンセンサス予想の345億ドル・19.72ドルを、それぞれ20%・27%という圧倒的なマージンで粉砕した。
プレビュー記事でオプション市場は±17%のジェットコースターを想定と書いたが、見事に上側へ吹き抜けた。6月24日の通常取引終値は1,048.51ドルだったのが、アフターマーケットでは1,213.96ドルまで急騰。シートベルトがちぎれるかと思った。
私のポジションを晒しておく。DRAM ETFを54株、MUを15株握りしめている。さらに、決算発表当日の場中にDRAMを8株買い増し。67.60〜69.30ドルという、後から見れば神がかったタイミングで拾えたわけだが…決算を見据えた高度な戦略的買い増しだとド語りたい誘惑に駆られつつも、正直に言おう。
根拠のない衝動買いだ。注文入れまま忘れて寝た説すらある。だが、アフターマーケット終値1,213.96ドルを確認したこの美しい朝だけは、私のすべての判断が正しかったことにしておく。今日くらいは自己正当化の美酒に酔わせてほしい。
- Micron Q3 FY2026決算結果:粗利率の全貌
- 事業部門別の決算結果とは:クラウド・データセンターが前年比3〜8倍
- Q4 FY2026ガイダンスとは:売上高500億ドルという無慈悲な数字
- MU株価の反応とDRAM ETFへの影響

Micron Q3 FY2026決算結果:粗利率の全貌
| 項目 | Q3 FY2026実績 | コンセンサス予想 | 前年同期 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 414.56億ドル | 約345億ドル | 93.01億ドル |
| 粗利率(Non-GAAP) | 84.9% | 約81% | 39.0% |
| EPS(Non-GAAP) | 25.11ドル | 19.72ドル | 1.91ドル |
| 営業キャッシュフロー | 253.9億ドル | - | 46.1億ドル |
| 調整後フリーキャッシュフロー | 183億ドル | - | - |
前年同期比でEPSが+1,215%(1.91ドル→25.11ドル)、売上高は+346%(93億ドル→414億ドル)。プレビュー記事で前年比+932%と書いたコンセンサスすら軽々と飛び越える着地になった。たった1年で会社の規模が別次元になったわけではなく、HBMの価格と需要が同時にバグを起こした結果だ。
粗利率84.9%という数字の異常さ
前年同期の粗利率は39.0%だった。1年で粗利率が45ポイント改善するなど、通常の半導体サイクルで起きるはずがない。HBMの供給制約によって、価格支配力が完全にMicron側に移っている証拠だ。414億ドルの売上高に対して売上原価がわずか64億ドル。もはや真っ当な製造業の数字ではなく、合法的な錬金術の領域に足を踏み入れている。
事業部門別の決算結果とは:クラウド・データセンターが前年比3〜8倍
| 事業部門 | Q3 FY2026売上高 | Q3 FY2025売上高 | 前年比 | 粗利率 |
|---|---|---|---|---|
| クラウドメモリ | 137.7億ドル | 33.9億ドル | +306% | 83% |
| コアデータセンター | 115.2億ドル | 15.3億ドル | +753% | 87% |
| モバイル・クライアント | 115.2億ドル | 32.6億ドル | +254% | 87% |
| 自動車・組込 | 46.3億ドル | 11.3億ドル | +310% | 79% |
コアデータセンター部門が前年比+753%というギャグのような数字を叩き出した。AIサーバー向けHBMとデータセンターSSDの需要が集中した結果だが、この部門単体の粗利率87%・営業利益率83%は、笑いを通り越して少し引くレベルだ。
モバイル・クライアント部門も粗利率87%まで改善している。HBMだけでなく、スマートフォン向けメモリ全体の需給がガチガチに引き締まっていることを示している。
Q4 FY2026ガイダンスとは:売上高500億ドルという無慈悲な数字
| 項目 | Q4 FY2026ガイダンス | アナリスト予想(Q4) |
|---|---|---|
| 売上高 | 500億ドル ±10億ドル | 約435億ドル |
| 粗利率 | 約86% | 約84% |
| EPS(Non-GAAP) | 31.00ドル ±1.00ドル | 約25ドル |
Q4ガイダンスの売上高500億ドルは、アナリスト予想435億ドルを涼しい顔で15%上回った。Q3でコンセンサスを大幅に超えた後、さらにQ4でも同じことをやってのける。CEOのSanjay Mehrotraが締結した複数年の戦略的顧客契約(Strategic Customer Agreements)が、この異次元の予見可能性を支えているらしい。
それでも慎重派が消えない理由
SKハイニクスとサムスンも黙って指をくわえているわけではなく、せっせと増産を続けている。2027年以降に供給過剰が起きる可能性はゼロではない。500億ドルというガイダンスはあくまで現時点の受注に基づくもので、AI投資が鈍化した際のシナリオは織り込まれていない。今夜の数字が完璧であればあるほど、ピークは今ではないかという疑心暗鬼を生むのが相場というものだ。警戒を解くにはまだ早い。
MU株価の反応とDRAM ETFへの影響
6月24日の通常取引終値は1,048.51ドル。アフターマーケットでは1,213.96ドルまで上昇し、あっさりと52週高値に並ぶ水準まで到達した。日本時間6月25日9時15分時点の夜間取引でも1,210.6ドルで堅調に推移している。
DRAM ETFにとっては、MU(組入比率7.7%・3位)のこの暴騰は翌営業日の基準価額にダイレクトに反映される。東京市場が開く今日の値動きは、ポップコーン片手に眺める価値がありそうだ。
私のmoomooの10株(861.95ドル)はアフターマーケット終値ベースで含み益+40.8%。SBIの5株(415.52ドル)に至っては+192%だ。さらに決算当日の場中にDRAMを8株、67.60〜69.30ドルで衝動買いしていた。結果的に神がかったタイミングだったが、断じて戦略とは呼べない。今朝の私のポートフォリオは、計画性ゼロの場当たり的な判断が3つ重なって、偶然ピカソの絵みたいに美しく仕上がっている状態だ。当然ながら再現性は完全にゼロである。次に同じノリでトレードすれば間違いなく致命傷を負う自信がある。
Micron Q3 FY2026決算結果まとめ
- 売上高414.56億ドル(予想345億ドルを20%超過)、粗利率84.9%、Non-GAAP EPS25.11ドル(予想19.72ドルを27%超過)。文句なしの会社史上最高。
- 前年同期比EPS+1,215%、売上高+346%。HBMの価格支配力が数字に暴力的レベルで表れた。
- コアデータセンター部門が前年比+753%・粗利率87%・営業利益率83%と突出。全部門で粗利率79%以上という異常事態。
- Q4ガイダンス:売上高500億ドル±10億ドル、粗利率約86%、Non-GAAP EPS31.00ドル±1.00ドル。アナリスト予想を再び15%上回る。
- 通常取引終値1,048.51ドル、アフターマーケット終値1,213.96ドル(+13.7%)。夜間取引は1,210.6ドルで推移(日本時間6月25日9時15分時点)。
- MUを組入れるDRAM ETFの詳細はこちら。
- プレビュー記事はこちらだ。