
2026年2月25日。私のポートフォリオに、AIメモリ銘柄の急騰株という名の招かれざる怪物が居座ることになった。正確には私が自ら怪物に手招きをした結果だ。
その名はサンディスク(SNDK)。
AI時代のフラッシュメモリ界における暴走機関車だ。
2025年2月にスピンオフで再上場して以降、わずか1年で株価は約13倍に上昇。S&P500構成銘柄の中でも突出したパフォーマンスを見せている。私はその押し目を、620ドルで拾ってしまった。
- 1. サンディスク(SNDK)株価急騰の理由:AI向けNAND急増とスピンオフ効果
- 2. 親の裏切りか、子離れの儀式か:Western Digital(WD)の売却は悪材料か
- 3. 私が620ドルでSNDKを買った理由
- まとめ:サンディスクは今後も買いか?
1. サンディスク(SNDK)株価急騰の理由:AI向けNAND急増とスピンオフ効果
サンディスクは、かつてWestern Digital(WD)傘下にあったフラッシュメモリ事業だ。2025年2月24日、フラッシュ部門が分離され、ティッカーSNDKとしてNasdaqに再上場を果たした。
株価急騰の背景は明確である。
- AIデータセンター向けNAND需要の急増
- 供給制限による価格上昇
- メモリ市況の回復局面入り
- スピンオフによる事業価値の再評価
生成AIモデルの訓練と推論には、大量のストレージが必要だ。GPUだけでは完結しない。データを保持するNANDフラッシュの需要が爆発している。
その結果、SNDK株価はスピンオフ時から1,200%以上上昇。2026年の年初来上昇率も100%を超える局面があった。AI関連銘柄の中でも、メモリは後追いセクターだったが、いまや主役級である。AIの影にメモリありと資本主義が耳元で囁いているのが聞こえる。
2. 親の裏切りか、子離れの儀式か:Western Digital(WD)の売却は悪材料か
そんな絶頂期に冷や水を浴びせたのが、かつての親、WDだ。2026年2月18日、Western Digitalは保有するサンディスク株を約582万株、545ドルで売り出した。
もうお前はいらない、金をよこせという非情な宣告だ。サンディスク本体には1円も入らず、ただ需給が悪化するだけの短期的な毒である。おかげで株価は一時7.7%安。天上界から引きずり下ろされる恐怖に、市場は震えた。
だが、合理的という名の楽観的視点で見れば、これは中期の絶好機かもしれない。AI主導の需要は止まらず、NAND供給は2026年まで売り切れ状態だ。親の売却という需給の歪みこそが、怪物が独り立ちしてさらに暴走するための助走期間に見えてくる。
3. 私が620ドルでSNDKを買った理由
さて、ここからが私のマヌケな本音だ。私はこの怪物に対し、WDの売却発表後の混乱を狙って620ドルで指値を入れていた。
どうせここまで落ちてこないだろう。そう高を括って、注文を出したことすら忘れて熟睡していたのだ。
朝起きて画面を見た時の戦慄を想像してほしい。安値612.92ドル。見事に刺さっているじゃないか。
含み益は出ている。普通なら安値で拾えたと小躍りするところだ。だが、私のような業の深い投資家は、こう考えてしまう。
この怪物に餌をやりすぎて、いつか私の腕ごと食われるんじゃないか?
現在のPERは、まだ赤字転換中のため実質0.00だ。収益爆増の予想はあっても、実態はまだ追いついていない。メモリ銘柄は常にブームとバストを繰り返してきた。
供給過剰のバストサイクルが来れば、この13倍に膨らんだ株価はバリカンで丸刈りにされるだろう。私の620ドルという指値は、半値になる未来も十分あり得る。
まとめ:サンディスクは今後も買いか?
サンディスクは今、AIメモリの宴で最も輝く星だ。短期ではボラティリティが高い。中期ではAI設備投資の継続が鍵。長期ではメモリ市況の循環をどう乗り越えるかにかかっている。
私はとりあえずは怪物に魂を売り続けることにした。だが、盲信はしない。朝起きて勝手に成立していた注文のように、私の資産形成もいつの間にか絶頂かどん底かのどちらかに決まっているのだろう。
今回の投資データ(2026年2月25日時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 終値 | 638.52ドル (-4.2%) |
| 52週高値 | 725.00ドル |
| 市場価値 | 約959億ドル |
| PER | 0.00 (赤字転換中) |