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米国株・ETF・投資信託で資産を育てる合理主義投資ブログ。低コストという名の餌で巨大な鯨へ育てる観測日記。

VOOが高すぎて指が震える夜に—SPYM(旧SPLG)という「0.01%の意地」を徹底解剖【2026年最新】

VOO vs SPYMの比較図。1株9.57万円超のVOOに対し、1.23万円で買える最安ETFのSPYM(旧SPLG)を対比。経費率0.02%と0.03%の差、2026年4月時点の株価と純資産規模を視覚化したインフォグラフィック。

1株9.57万円を突破したVOOはもはや貴族の遊び。一方、1.23万円から買えるSPYM(旧SPLG)なら、少額積立のリズムを崩さず、かつ業界最安クラスの0.02%という0.01%の優越感を味わえる。

S&P500 ETFの経費率競争は、もはや誤差の極北に突入している。

2026年現在、主要ETFの経費率は最安0.02%、最高(といっても誤差だが)でも0.0945%。

インデックス投資家にとっては黄金時代だが、逆に言えば、ETF選びで知恵を絞っても人生が劇的に変わるほどの差はつかない、実に退屈な時代だ。

そんな凪のような市場で、王者VOOの背中を0.01%の差で突き上げ、1株77ドル台という絶妙な買いやすさを武器に台頭してきたのが、SPYM(ティッカー:SPYM)だ。

かつてSPLGという名でVOOの格安ジェネリック的なポジションにいたアイツである。

2025年11月にティッカーが変更されたが、中身は1ミリも変わっていない。運用会社もState Street Global Advisors、追跡指数もS&P500、経費率も0.02%のままだ。

名前が変わったことに気づかず「SPLGが夜逃げした!」と枕を濡らした情弱な投資家がいたとすれば、それは単に証券会社のデータ更新が遅かっただけだ。

安心して鏡を見て、自分の情けなさを笑い飛ばして寝ればいい。

だが、0.01%のコスト差以上に、今の私たちが直面しているのは1株の重みという物理的な壁だ。改めて、合理的に整理しておこう。

結論:少額で積立するならSPYM、資金に余裕があるならVOOでも問題ない。

 


SPYMの基本スペック——中身は同じ、皮だけ最新

まずはSPYMの素性を一枚の表に。

結局、名前が変わってもやることは同じS&P500の完コピだ。

項目 内容
正式名称 SPDR Portfolio S&P 500 ETF
現ティッカー SPYM
旧ティッカー SPLG(2025年11月まで)
経費率 0.02%(VOOより0.01%安い)
1株価格 約77ドル台(庶民の味方)
純資産規模 約1200億ドル規模(十分すぎるがVOOの足元にも及ばない)

上位銘柄はNVIDIA、Apple、Microsoft……。S&P500を冠する以上、中身は結局、時の巨大テック企業に支配される運命にある。

これはどのETFを選んでも同じ、逃れられない呪いだ。


主要S&P500 ETF比較——VOOが高嶺の花すぎる現実

さて、ここからが本題だ。

経費率の0.01%の差を議論する前に、まず財布を見てほしい。

ファンド名 経費率 1株価格(ドル) 1株価格(円換算) 私の独断と偏見
SPYM(旧SPLG) 0.02% 約77ドル 約1.23万円 合理的。小銭で買える最強の端数調整
VOO 0.03% 約602ドル 約9.57万円超 王道だが、もはや貴族の遊び。1株が重すぎる。
IVV 0.03% 約685ドル 約10.8万円 VOOと同じ。もはや1株10万円の世界。
SPY 0.0945% 約580ドル 約9.2万円 流動性を食う怪物。一般人には不要な贅沢。

※為替レート1ドル=159.5円(2026年4月5日時点)で計算

1株9.57万円の絶望をどうするか

VOOは今や602ドル。日本円にして9.57万円超。 毎月5万円積立ではまだ半分も届かないじゃないかと突き放される。

2ヶ月に1回しか買えない投資なんて、リズムが狂って飽きてしまうのが関の山だ。

その点、SPYMなら約1.23万円。

飲み会を3回我慢すれば1株買えるし、余った小銭を放り込むのにもちょうどいい。VOOに手が届かないという惨めさを、SPYMは合理的なコスト選択というポジティブな言葉で包み隠してくれるのだ。


SPYMの光と影(メリット・デメリット)

このETFと心中するかどうか、冷静に判断するための比較表だ。

SPYMのメリット SPYMのデメリット・注意点
経費率0.02%。VOOに勝っているという、ちっぽけだが確かな優越感。 純資産がVOOの7分の1。王者の風格には遠く及ばない。
1株1.23万円という圧倒的親しみやすさ。積立設定が死なない。 ティッカー変更で混乱。古いサイトではまだSPLG表記されているマヌケっぷり。
20年以上の実績。指数追跡も完璧で、文句の付けようがない。 一部の証券会社で検索しにくさや表示遅れがある。

共通のリスク——結局は同じ船に乗っている

SPYMだろうがVOOだろうが、沈むときは一緒だ。S&P500という看板の裏側に潜むリスクも、表にまとめておいた。

リスク項目 具体的な内容・実態
テック依存症 GAFAM+NVIDIAが風邪を引けば、指数全体が肺炎を起こす。
Mag7集中砲火 上位7銘柄で30%超。分散投資と言いつつ、実態は「巨大企業への宝くじ」。
円安の暴力

159.5円で買って円高になったら……その先は、怖くて書けない。


まとめ——0.01%の差に命を懸けるのは、最高の娯楽だ

SPYMは安くて、小回りがきいて、文句ひとつ言わず働くいぶし銀のようなETFだ。 0.01%の差を血眼になって比較検討し、週末を潰してブログを書き、あーだこーだ理屈をこねる。

この行為自体、合理的ではないかもしれない。

でも、その微細な数字にこだわる執念こそが、インデックス投資という退屈な道を進むためのガソリンになるのだ。

私自身のコア資産もVOOだが、それは単に先に付き合い始めたからという腐れ縁にすぎない。

今からゼロで選ぶなら、1株9.57万円の壁を前にして呆然とするより、1.23万円のSPYMを機械的にポチり続ける方を選ぶだろう。

投資で一番やってはいけないのは、ETF選びに悩みすぎて入金が遅れること。あるいは高すぎて買えないと放置することだ。 VOOでもSPYMでもいい。

自分が納得して、暴落した夜でもまあ、こいつなら安いしなと笑って連れ添える相手を選べば、それがあなたにとっての正解だ。

私がもし次回購入するとなれば、間違いなくSPYMだ。

 

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