期待値で鯨になる

米国株・ETF・投資信託で資産を育てる合理主義投資ブログ。低コストという名の餌で巨大な鯨へ育てる観測日記。

2025年 vs 2026年 米国ETF資金流入比較|米国株一強は終わる?最新データで読む決定的な違い

1.49兆ドル

2025年、米国のETF市場に流れ込んだ資金の総額だ。この数字を目にした瞬間、わたしの脳内にある貧弱な演算ユニットは処理を放棄した。1兆ドルの札束を積み上げたら富士山の何倍になるか……なんて無意味な計算を始めるのはわたしの悪い癖だ。現実に持っているのは、富士山の頂上で震えるような微々たる残高だけだというのに。

しかし、2026年に入り、投資家たちはさらにアクセル全開。年初から1日平均90億ドル、年間2兆ドルペースというギャグのような強欲さだ。今回は、2025年の狂乱と2026年の最新トレンドを比較し、迷える子羊たち(私を含む)が次の一手をどこに打とうとしているのか、冷ややかに、かつ自叙的に眺めていくことにしよう。

 

2026年のトレンドは、一言で言えば米国株の割高感への怯えだ。流入トップ10に食い込む新興国株(IEMG)や、巨大テック依存を避ける等加重(RSP)の動きが、その証拠と言えるだろう。

具体的な信託報酬や、概要の一覧は、昨日まとめたランキング記事に載せてある。数字は嘘をつかないが、人間は簡単に騙される。

etf.hatenadiary.com

2025年と2026年の米国ETF資金流入ランキング比較

データはFactSetやState Streetの集計に基づく。2025年は米国一択の熱狂だったが、2026年は明らかに賢者ぶった分散へと潮目が変わっている。その違いを並べてみた。

順位 2025年
(全方位リスクオン)
流入額
(億$)
2026年
(賢者ぶった分散)
流入額
(億$)
1 VOO / S&P500指数に連動 137.7 VOO 23.1
2 IVV / BlackRock製S&P500
(VOOの双子の片割れ。中身は同じ)
73.0 IEMG / 新興国株を低コストで網羅
(泥中の蓮を探して新興国を這いずる)
8.9
3 SGOV / 3ヶ月以内の超短期米国債
(暴落が怖くてタンス預金化したほぼ現金)
38.9 SPLG 7.9
4 VTI / 米国市場のほぼ全ての株を保有 38.4 VXUS 6.2
5 SPLG / 超低コストS&P500連動
(0.02%の信託報酬に魂を売った投資家の執念)
29.5 VTI 5.6
6 IBIT / 現物ビットコインに投資
(電脳世界のゴールドを夢見るギャンブラーの聖杯)
24.9 RSP / S&P500等加重ETF
(天才テック集団を見捨て、凡人の群れに賭ける選択)
6.7
7 VXUS / 米国を除く全世界株式
(米国株心中を避けるための気休めの防波堤)
23.2 EEM / 新興国株の老舗
<(手数料が高いのに選ばれる、情弱と玄人が混在するカオス)
4.1
8 GLD / 金の現物価格に連動
(最後はキラキラした金塊を拝みたいリアリストの逃避先)
23.0 XLF / 米国の金融セクターに特化
(結局は金貸しが勝つと悟った人のための現実解)
3.1
9 QQQ / ナスダック100成長株集中投資
(ハイテク株の成長に脳を焼かれた信者の巡礼地)
21.7 VUG / 米国の大型グロース株に厳選投資
(成長という不確実な未来に高値を払う大型成長株の箱)
2.8
10 BND / 米国債券市場全体に分散投資
(刺激を捨てて、枯れた老後を夢見る債券セット)
21.4 SGOV 2.5

2026年ETF資金流入の特徴とは?米国株信仰に生じた変化

1. VOOへの資金流入は継続するが分散志向も拡大

2025年、投資家はVOO(S&P 500)やIVVに熱狂した。米国株さえ買っておけば、人生の上がりは確約されている――そんな集団催眠にかかっていたかのようだ。ところが、2026年に入り、2位にIEMG(新興国株式)、4位にVXUS(国際株式)がランクインしている。

これは賢明さではなく、単なる恐怖の現れだ。米国株が高すぎていつハシゴを外されるか分からないという怯えが、投資家をお守り代わりの国際分散へと走らせている。強欲な人々が慎重さを装う姿ほど、見ていて滑稽なものはない。

2. 等加重ETF(RSP)が示す分散志向の強まり

注目すべきは6位のRSP(S&P 500等加重ETF)だ。一握りの天才に頼り切ったS&P 500に疑問を抱き、すべての銘柄を平等に扱う等加重に逃げ込んでいる。

エリートたちの独走に怯え、泥臭い普通の企業の逆襲に賭ける。……なんて格好いい話ではないだろう。単に特定の銘柄が暴落したときに一緒に沈みたくないという、卑近な生存本能だ。投資の世界にあるのは、いつだって自分だけは助かりたいという切実なエゴイズムだけだ。

3. IBIT・GLDから資金後退、セクターETFへの資金移動

2025年にトップ10を賑わせたIBIT(ビットコイン)GLD(金)が、2026年序盤のランキングからは後退した。投機熱が冷めたわけではない。単に、2025年のような持っていないと自分だけ取り残されるという焦燥感が、一旦の飽和点を迎えただけだ。

代わりにランクインしたのはXLF(金融セクター)。夢のかけらもない、極めて現実的な収益源だ。ファンタジーのような急騰を夢見るのを一旦休み、まずは生き延びるためのキャッシュを確保しようとする。この、夢と現実を器用に使い分ける人間たちの二面性には、呆れを通り越して尊敬すら覚える。


米国株一強は終わるのか?2026年ETF市場の結論

2025年が拡大の年だったとすれば、2026年は調整と分散の年だ。VOOへの流入が続いている以上、米国株信仰はまだ死んでいない。だが、投資家たちは明らかに怯えている。卵は一つのカゴに盛るなとはよく言ったものだが、カゴを増やしすぎて、どのカゴが腐っているか見落とさないように祈っている。

まあ、こんな偉そうな分析を書いたところで、わたしのカゴは一つだし、なんなら盛り過ぎて、賞味期限が分からない。

結局、一番の負け組は、キーボードを叩いて他人を皮肉っているこのわたし自身なのかもしれない。さて、明日のパンの耳でも買いに行くとしようか。