期待値で鯨になる

米国株・ETF・投資信託で資産を育てる合理主義投資ブログ。低コストという名の餌で巨大な鯨へ育てる観測日記。

【2026年最新】米国株暴落ランキング|NYダウ最大下落率とS&P500歴代ドローダウン

アンティークなエッチングイラスト調のアメリカ株暴落率ランキングのアイキャッチ画像。苔むした石碑には「NYダウ1日最大下落率トップ10(1896年以降)」と刻まれ、ブラックマンデー(1987年)の-22.61%を筆頭に、コロナショック(2020年)、世界大恐慌(1929年)の衝撃的な数字が赤い文字で強調されている。石碑の足元には「リーマンショック(-56%)」という小さな、しかし重みのあるプレートも追加されており、長期ドローダウンの脅威も視覚化。背景には崩壊した街と血の海が広がり、遠くからクジラのシルエットがその様子を静かに眺めている。暴落の恐怖と、それを乗り越える生存戦略を象徴するデザイン。

歴史という名の絶望を刻んだ、米国株暴落の石碑。 私の古傷であるリーマンショック(-56%のドローダウン)も、生涯忘れられない思い出だ。この画像を眺めて、自らの精神を合理的に鍛え上げてほしい。

米国株に投資をしていると、定期的に訪れるのが暴落という名の強制イベントだ。

深森のような数字が並ぶポートフォリオを見て、現実逃避したくなる気持ちは痛いほどわかる。暴落の歴史を振り返ることは、精神安定剤のような役割を果たす。

過去の投資家たちも同じように絶望し、そして市場はそれを乗り越えてきたのだと確認できるからだ。

ところで、私が本格的に市場の波に飲まれ始めたのはリーマンショックより1、2年前の頃からだ。(年がバレる)ただただ資産が溶けていくのを呆然と眺めていた日々が懐かしい。

今回、この記事を書くためにNYダウの1日最大下落率ランキングを整理していて、奇妙なことに気がついた。

私の投資家としての自我を形成したあの憎きリーマンショックが、1日の暴落率トップ10に影も形もないのだ。

リーマンショックはどこへ行った?1日下落率と長期型クラッシュの違い

リーマンショックは、ある日突然ドカンと落ちて終わるような親切な代物ではなかった。1日の下落率で見れば、歴史上のパニックには及ばない。しかし、その本質は真綿で首を絞めるような長期的な絶望にある。

2007年の高値から2009年の安値まで、S&P500は約54%も下落した。そして、元の水準に回復するまでに約5年半という途方もない時間を要している。

1日の大暴落が突然の交通事故だとすれば、リーマンショックは終わりの見えない慢性疾患のようなものだった。

だからこそ、1日の下落率だけを見て暴落を語るのは片手落ちだ。

本記事では、NYダウの1日最大下落率ランキングに加え、市場がどれだけ深く沈んだかを示すS&P500歴代ドローダウンランキングも合わせて紹介する。

 

NYダウ1日最大下落率ランキング|米国株歴代暴落トップ10(終値ベース)

まずは、1日でどれだけ資産が吹き飛んだかという瞬発力の世界を見てみよう。1896年の算出開始以降の公式データに基づく、選りすぐりの「地獄の記録」だ。

順位 日付 下落率 主な出来事
1位 1987年10月19日 -22.61% ブラックマンデー
2位 2020年3月16日 -12.93% コロナショック
3位 1929年10月28日 -12.82% 世界大恐慌
4位 1929年10月29日 -11.73% ブラックチューズデー
5位 2020年3月12日 -9.99% コロナショック初期
6位 1929年11月6日 -9.92% 大恐慌の余波
7位 1899年12月18日 -8.72% 19世紀末のパニック
8位 1932年8月12日 -8.40% 大恐慌期
9位 1907年3月14日 -8.29% 1907年恐慌
10位 1987年10月26日 -8.04% ブラックマンデー余波

1位:1987年10月19日 ブラックマンデー(-22.61%)
ダウが1日で508ポイント下落した、文句なしの絶対王者だ。

原因はプログラム取引による連鎖売り。現在ならサーキットブレーカーが発動して即座に取引停止になるレベルだが、当時はそんな安全装置はなかった。

約1年で回復しているのがせめてもの救いだろうか。

2位:2020年3月16日 コロナショック(-12.93%)
記憶に新しいパンデミックの恐怖。この日は実際にサーキットブレーカーが発動している。しかし、FRBのなりふり構わぬ金融緩和のおかげで、歴史上もっとも現代的なV字回復を見せた。

3位:1929年10月28日 世界大恐慌の始まり(-12.82%)
歴史の教科書に載っている大事件だ。投機熱が弾け、信用取引の巻き戻しが起きた。この後、市場は果てしない暗黒時代へと突入することになる。

4位:1929年10月29日 悲劇の火曜日(-11.73%)
3位の翌日だ。二日連続で10%以上落ちるという、当時の投資家からすればこの世の終わりだったに違いない。もう株なんて見たくないと叫んだ人は星の数ほどいただろう。

5位:2020年3月12日 コロナショック・初期(-9.99%)
2位の数日前。2020年3月は、1ヶ月の間に歴史的な暴落が何度も起きるという、心臓に悪いジェットコースター相場だった。

6位:1929年11月6日 大恐慌の余波(-9.92%)
大暴落の後もパニック売りは収まらず、下落トレンドは執拗に続いた。歴史は繰り返すというが、繰り返してほしくない歴史の筆頭だ。

7位:1899年12月18日 19世紀末のパニック(-8.72%)
あまりにも古すぎてピンとこないかもしれないが、19世紀の投資家も今の私たちと同じように恐怖におののいていた事実は、人間が進歩していないようで興味深い。

8位:1932年8月12日 大恐慌の底なし沼(-8.40%)
最初の暴落から3年経ってもまだこんな急落が起きていた。大恐慌がいかに恐ろしい時代だったかがよくわかる数字だ。

9位:1907年3月14日 1907年恐慌(-8.29%)
一部の信託会社の破綻から始まった銀行パニックだ。これがきっかけで中央銀行(FRB)が設立されたのだから、システムというものは大体犠牲の上に成り立つらしい。

10位:1987年10月26日 ブラックマンデーの余波(-8.04%)
1位の1週間後。まだ市場の動揺は収まっていなかった。一度ついた火は、そう簡単には消えないということだ。

真の恐怖は深さと長さにあり。S&P500歴代ドローダウンランキング

1日の暴落は派手だが、投資家の心を本当にへし折るのは下落幅の深さと低迷期間の長さだ。

ここで、直近の高値から底値までどれだけ下落したかを示すドローダウンのトップ5を見てみよう。

ここでついに、私の古傷であるリーマンショックが輝かしい成績を収める。

順位 イベント 期間 S&P500下落率
1位 世界大恐慌 1929年〜1932年 -86%
2位 リーマンショック 2007年〜2009年 -56%
3位 ITバブル崩壊 2000年〜2002年 -49%
4位 オイルショック 1973年〜1974年 -48%
5位 コロナショック 2020年 -34%

1位:世界大恐慌(1929年〜)約マイナス86%
ドローダウンでも圧倒的トップだ。高値から8割以上の価値が吹き飛び、元の水準に戻るまで四半世紀を要した。これに比べれば、現代の暴落などただの小波に見えてくるから不思議だ。

2位:世界金融危機・リーマンショック(2007年〜2009年)約マイナス56%
堂々の第2位。

私が市場の洗礼を受けた思い出深いイベントだ。サブプライムローン問題から始まり、巨大金融機関が次々と連鎖倒産した。

毎日目減りする資産を見ながら投資なんてやるんじゃなかったと天を仰いだものだが、その絶望があったからこそ今の私がある。

3位:ITバブル崩壊(2000年〜2002年)約マイナス49%
インターネットという新しい魔法に浮かれた市場が、現実を突きつけられた時代。ハイテク関連というだけで何でも買われた狂乱のツケは、資産が半値になるまで払い続けられた。

4位:1973年オイルショック(1973年〜1974年)約マイナス48%
インフレと景気後退が同時に襲いかかるスタグフレーション。今の市場が最も恐れているシナリオの歴史的実例だ。歴史を学ぶことは、恐怖を可視化することに他ならない。

5位:コロナショック(2020年)約マイナス34%
1日の下落率は凄まじかったが、ドローダウンの深さで見れば歴代5位程度。何より回復が早すぎたため、長期的なダメージは意外と少なかった「短距離走型」の暴落と言える。

歴史的暴落から学ぶ鯨流の生存戦略

ここまで絶望の歴史を振り返ってきたが、生き残るための教訓は極めてシンプルだ。

第一に、パニック売りは絶対にしてはいけない

歴史的に見て、大暴落の底で手放すことほど愚かな行為はない。株価が半分になろうが、売らなければ損失は確定しない。数字上の幻だと言い聞かせるのだ。

第二に、現金をある程度確保しておくことだ

現金がない私が言うのは説得力にかけることだが、暴落は、優良資産をバーゲン価格で買える絶好のチャンスでもある。

5%から10%程度の余力を持っていれば、血の海と化した市場を前にして「よし、買い増しだ」と不敵に笑うことができる。

第三に、ひたすら市場に居続けること

これに尽きる。

100年の歴史を見れば、アメリカ市場は幾多の暴落を乗り越え、右肩上がりで成長を続けてきた。私たち個人投資家がやるべきは、S&P500のようなインデックスを握りしめ、気絶するように眠ることだけだ。

ドルコスト平均法という退屈だが最強の盾があれば、致命傷は避けられる。

FAQ:アメリカ株の暴落に関するよくありそうな質問

Q. アメリカ株の1日最大暴落率は?
A. 1987年のブラックマンデーで記録したマイナス22.61%だ。NYダウの歴史に残る大惨事である。
Q. リーマンショックの最大下落率は?
A. 1日の暴落率トップ10には入らないが、2007年の高値から2009年の安値まで、S&P500ベースで約54%のドローダウンを記録した。長期戦の代表格だ。
Q. これからまた大暴落は起きるか?
A. いつかは必ず起きる。それが明日なのか10年後なのかは誰にもわからない。だからこそ、常に自分のリスク許容度を把握し、期待値に基づいた行動を続けるしかないのだ。

市場の荒波に揉まれるのは心底疲れるが、それでも私たちは資本主義の恩恵に預かるために海へ出るしかない。この記事が、嵐の夜を過ごすためのささやかな慰めになれば幸いだ。

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