
2026年3月現在、金価格は1オンス5100ドル前後(約81万円前後)という史上最高値圏をウロウロしている。
世界情勢の不安定さや、終わりの見えないインフレに対するヘッジ需要が後押ししているらしい。
ニュースを見れば誰もが金だ有事だと騒がしいが、だからといって金塊を自宅の床下に隠し持つなんて論外だ。
それに、今の時代に日本円という泥舟に資産のすべてを預けられるほど、私はお人好しではない。
今後さらなる円安の荒波が押し寄せることを考えれば、円建てで資産を抱え続けること自体がリスクだ。
ゴールドを保有しつつ、米ドルという基軸通貨で資産を保持する安心感――この「ゴールド×米ドル」という二重のプロテクションこそが、震える夜を安眠に変える特効薬だ。
また、私はコストに対して異常なまでに血が騒ぐタイプだ。信託報酬が0.01%違うだけで、数十年後のリターンが数万円単位で削り取られる。
その事実を想像するだけで、胃に穴が空きそうになり、夜も眠れなくなる。
そんな私の神経質な……失礼、極めて精密な性格を満足させてくれる低コスト銘柄が、今の市場には揃っている。
しかも、新NISAの成長投資枠という非課税の聖域でこれらを買えるのだから、これを利用しない手はない。
以前私はGLDMというETFを保有していたが、気の迷いで手放してしまった。今となっては、あの経費率の低さと少額投資のしやすさが骨身に染みて恋しい。
あんな素晴らしい銘柄をなぜ手放したのか、過去の自分を小一時間問い詰めたい気分だ。
だが、幸か不幸か、今の市場にはそのGLDMすら凌駕するバケモノが存在する。
結論を急ぐせっかちな同好の士のために先に言っておく。
徹底的なコスト至上主義者にとっての最強はIAUM(iShares Gold Trust Micro)だ。
そして、純資産規模との総合バランスを気にするならGLDM(SPDR Gold MiniShares Trust)となる。
ただし、流動性が命のような人は巨大なGLDを選べばいい。
この記事では、初心者向けのおさらいから、私のように1円のコストを削り、かつ円という沈みゆく船から脱出することに命を懸ける投資家向けの比較まで、2026年最新のデータをもとにすべてを吐き出す。
新NISAで金ETFを組み入れたいなら必読だ。
米国ゴールドETFとは?初心者向け超簡単解説
米国ゴールドETFとは、現物を裏付け資産に持つ上場投資信託のことだ。
小難しい言い方をしたが、要するにLBMA金価格(ロンドン市場の金価格)にほぼ連動し、1株から金価格の値動きの恩恵を享受できる金融商品である。
日本国内にも金ETFはあるが、実は私は米国ETFを強く好む。
米国ETFはドル建てで直接金価格を追跡するため、無駄な仕組みが少なく、経費率が国内版より低く抑えられる銘柄が多いからだ。
そして何より、資産をドルで持てるという点が大きい。
日本円という通貨そのものに全幅の信頼を置いているおめでたい人間ならいざ知らず、私のように円安の加速を確信している人間にとって、ドル建てでゴールドを持つことは極めて合理的な選択だ。
為替リスクはあるが、泥舟に乗っているよりは、ドルという軍艦に揺られている方が精神衛生上よろしい。
米国ゴールドETFのメリット
- 少額から金投資が可能:私のような庶民の財布にも優しい。
- 物理的な保管の手間がゼロ:プロが厳重な金庫で守ってくれる。
- 世界最高レベルの流動性:売りたい時に売れないという悲劇とは無縁だ。
- 新NISA成長投資枠に対応:税金という合法的な搾取を免れることができる。
- ドル建て資産の形成:円安に対する強力なカウンターとなる。
米国ゴールドETFのデメリット
- 経費率が毎年かかる:0.09%から0.40%程度だが、私はこれが憎い。
- 金自体は配当も利息も生まない:ただそこで光っているだけの怠け者だ。
- 為替リスク:円高局面では屈辱を味わうことになるが、今の日本でそれを心配するのは取り越し苦労かもしれない。
- 売買コスト:証券会社の養分にならないよう、無駄な売買は控えるべきだ。
日本で買える主な米国ゴールドETF一覧と2026年最新比較ランキング
現在、SBI証券、楽天証券、マネックス証券といった国内主要ネット証券であれば、これらの銘柄の買い付けに困ることはない。最近では売買手数料の無料化も進んでいるが、為替手数料という名の目に見えにくい「通行料」には注意が必要だ。住信SBIネット銀行などを経由して1銭でも安くドルを調達する……そんな執念が、最終的なリターンの差となって現れる。
2026年3月中旬のデータをもとに、主要4銘柄を比較した。
| 順位 | ティッカー | 運用会社 | 経費率 | 純資産総額(AUM) | 1株価格目安(USD) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位(最安) | IAUM | BlackRock | 0.09% | 約80億ドル | 約50ドル |
| 2位(バランス) | GLDM | State Street | 0.10% | 約330億ドル | 約100ドル |
| 3位(老舗) | IAU | BlackRock | 0.25% | 約790億ドル | 約95ドル |
| 4位(流動性) | GLD | State Street | 0.40% | 約1737億ドル | 約460ドル |
※数値は2026年3月時点の概算だ。最新情報は各運用会社で確認してくれ。
各ETFのメリット・デメリット詳細
1位:IAUM(iShares Gold Trust Micro)評価:5.0
経費率は驚異の0.09%。
あのGLDMの0.10%すら「高い」と思わせる、運用会社ブラックロックの本気が垣間見える狂気の銘柄だ。
1株約50ドルから買えるハードルの低さも素晴らしい。
信託報酬の0.01%の差で胃が痛くなる私のような人間にとって、ついに安住の地が見つかったと言える。文句なしの満点だ。
公式サイト:iShares Gold Trust Micro (IAUM)
2位:GLDM(SPDR Gold MiniShares Trust)評価:4.5
長らく私の推しであり、手放したことを後悔してやまない元カレのような存在だ。
経費率0.10%は十分に優秀で、純資産のバランスも良い。
ただ、IAUMという若くてよりコスパの良い新星が現れた今、私の心はすでにIAUMへと傾きつつある。薄情な人間だと罵ってくれて構わない。

公式サイト:SPDR Gold MiniShares Trust (GLDM)
3位:IAU(iShares Gold Trust)評価:3.5
運用はブラックロックで信頼性は抜群だが、同じ運用会社が経費率0.09%のIAUMを出しているのに、なぜいまだに0.25%のIAUを新規で買う必要があるのか。
人間とは変化を嫌う生き物らしい。
4位:GLD(SPDR Gold Shares)評価:3.0
世界最大の金ETFだが、経費率0.40%は私のようなセコい個人投資家には死活問題だ。
短期売買を繰り返すギャンブラーや、流動性が何よりも優先される機関投資家に向いている銘柄だろう。
ランキングの結論:最も合理的な米国ゴールドETFはどれか
改めて宣言する。
2026年最新の結論は、徹底的にコストを削りたいならIAUM、ある程度の純資産規模とコストのバランスを取るならGLDMだ。
どちらも新NISAに対応している以上、長期積立においてこれら以外を選ぶ理由は見当たらない。
コストを削り、かつ円という沈みゆく船からドルという救命ボートへ資産を移しておく。これ以上に理にかなった行動を私は知らない。
投資家タイプ別おすすめ米国ゴールドETF
- コストを1ミリでも削りたい偏執狂的な長期積立派:IAUM一択
- 過去の栄光と純資産のバランスを愛する人:GLDM
- 流動性と実績重視:GLD。安心感を経費率で買うスタイルだ
- 円安への恐怖が止まらない人:どれでもいい、まずはドル建てで持つことだ
投資家視点の補足:金ETFだけで資産は増やせない
金はあくまで守りの資産だ。
ポートフォリオの5%から10%程度に抑えておくのが鉄則である。
資産の全額を金に突っ込むのは、投資家というよりただの終末思想家だ。
私は、日本円の未来に対して悲観的な見方をしている。
米国ゴールドETFを持つことは、世界共通の価値である「金」を、世界最強の基軸通貨である「ドル」で買うということ。
これは日本経済というクローズドな環境から資産を切り離し、グローバルな安全圏へ避難させる行為に他ならない。
1円でも安く買い、1ドルでも多くドル資産を積み上げる。これが私の生存戦略だ。
米国ゴールドETFに関するよくありそうな質問(FAQ)
- Q. 新NISAで本当に買えるのか?
- A. 買える。成長投資枠の対象だ。非課税という聖域を最大限活用すべきだ。
- Q. IAUMとIAUの違いは?
- A. どちらもブラックロックが運用しているが、IAUMは後から出たマイクロ版だ。1株あたりの価格が安く、経費率も低い。
- IAUからIAUMへ乗り換えると税金がかかるため古い投資家はIAUに留まっているケースが多いが、これから新規で買うならIAUMの方が圧倒的に合理的だ。
- Q. 円安の今、ドルで買うのは損ではないか?
- A. さらに円安が進めば、今の価格すら安かったと懐かしむことになるだろう。
- 泥舟が沈みきってからでは遅いのだ。
まとめ:米国ゴールドETF選びの3つの基準
- 経費率:これがすべてだ。低ければ低いほど良い。
- ドルの保有量:円建て資産とのバランスを考える。
- 継続性:相場に一喜一憂せず、淡々と積み上げる。
以前GLDMを保有していた経験から確信を持って言えるのは、少額からでも金の輝きをドル建てで組み込んでおくことで、暴落と円安の恐怖に震える夜を確実に減らせるということだ。
そして今なら、IAUMという究極の低コストツールが手元にある。
自宅の床下に金塊を埋めるためにシャベルを買うよりは、遥かに賢明な選択である。
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