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会社の同期がネットワークビジネスにはまった話
ネットワークビジネスにはまった友人の話、第三部です。今回で最終回です。
第一部では、ネットワークビジネスの仕組みの説明と、友人のA君が胡散臭い勧誘活動を始めた所までを話しました。
第二部では、A君が大量の商品を自爆買いしていた話をしました。
登場人物のおさらい
登場人物は主に下の3人です。
- A君:ネットワークビジネスにはまり、勧誘しまくる。
- B君:A君から執拗な勧誘を受け、会社を休みがちになる
- 私:勧誘回避するも、B君からの悩み相談で恐ろしさを体験する
それでは第三部をどうぞ。
第三部:最大の被害者
A君がネットワークビジネスに嵌ってからというもの、たくさんの人が勧誘被害に逢いました。それに伴って、A君の周りからは段々と人が居なくなっていきました。昔は仲が良かった私も、A君とは距離を置くようになりました。
A君と疎遠になり半年ぐらい経った頃、ふと思い出したのがB君の存在です。「そういえば最近見かけないな。元気にしてるかな?」と思い、B君のオフィスに顔を出してみました。
でも、B君の姿は見当たりません。
同じ部署の人に確認してみた所、B君は最近体調を崩していてよく休んでいるとのことでした。
気になった私は、B君をご飯に誘って近況を聞いてみることにしました。
無茶な勧誘活動
B君に会って近況を聞いてみたところ、衝撃の事実が発覚しました。
B君はアムウェイのセミナーに連日のように連れまわされて、体力も精神も限界だと言うのです。もちろん、これはA君による勧誘の被害です。
私の身の回りでは被害が無くなってきたと思っていたのですが、裏で着実に手を広げていた様です。
B君は気が弱く、相手に強く出られると断れないタイプの人です。根も優しいのでなかなか人に文句を言う事もありません。それが災いしてか、仕事では押しの強い上司とうまくコミュニケーションがとれず、とても悩んでいました。
A君はそこに目を付けて、B君を格好のカモとして選んだのです。
具体的には下記のようなセミナーに定期的に参加させられたそうです。
- 洗剤や調理器具の実演勉強会
- 商品の宣伝も兼ねたライブイベント
- 東京や大阪での大規模集会
特にきついのは、東京や大阪の集会です。私たちの会社は地方にあるので、移動だけでも往復5、6時間かかる距離です。このセミナーへの参加を、平日の仕事終わりに日帰りで決行するそうです。これは、流石に体力的にしんどいです。
しかも、急に熱が出てキャンセルを希望した時には、A君が部屋まで怒鳴り込んで来たというから驚きです。
許されない暴言
B君がセミナーをキャンセルした時のやりとりは、以下の内容だったと聞いています。
自分の事ではありませんが、聞いていて怒りが湧いてくる内容でした。
明日のセミナーなんだけど、体調が悪いからキャンセルさせて…
俺の顔を潰す気か!〇〇先生に合わせる約束をしてあるのに
絶対休ませないからな!
申し訳ないけど、熱もかなりあるから流石に無理。ごめんね。
そんなんだから仕事が出来ないんだよ!許さないからな。
お金が絡むと人は変わる
うーん…いかがでしょうか。
アムウェイに嵌る前のA君は、絶対にこんな酷い人ではなかったです。お金が関わると人は変わってしまうのだと、初めて実感させられました。
A君はもう、善悪の区別もつかない状態になっているんでしょうか。気が弱い断れない人を利用して、自分の利益だけを追求するなんて絶対に許せません。
アムウェイとの決別
A君に執拗に勧誘されていたB君ですが、詳しく話を聞いていくと、もう一つ分かったことがありました。
実は、B君は初期の段階で、快くアムウェイに入会してしまっていたのです。何度も誘われるので、安いサプリメントくらいならばと軽い気持ちで入会したそうです。
でも、自分の子会員が売り上げを伸ばせば親は儲かるのですから、放っておくわけがありません。次第に活動がエスカレートして、商品の勉強会や成功するためのセミナーへの強制参加が始まったようです。
話を聞いた私は、アムウェイを退会しなければB君の状況は変わらないと判断しました。そこで、B君には勇気を出して退会して、A君にキッパリと意思を伝えることを進めました。結果としては、A君の反発はあったものの、無事に退会して縁を切ることができました。
もし、執拗に勧誘されて困っている人がいたら、自分の意志を明確に伝えることが大事です。アムウェイをやる意思がない人を無理に勧誘するのは、あちらにもメリットが無いはずです。
自分の意志がはっきりしないと、「このまま勧誘すれば買ってくれるかもしれない」と勘違いされてしまいます。勇気を出して、自分の意見を伝えてください。
アムウェイにハマった友人の末路
このブログでは、アムウェイにハマったA君の勧誘活動を三部構成でお伝えしてきました。
私の知る限りはA君の勧誘活動は殆どが失敗しています。そして、周囲に人が寄り付かなくなり、「あいつはねずみ講だ」と後ろ指を刺される存在になっていきました。
肝心のA君が最後にどうなったかと言うと、突然転職して会社を辞めました。しかも一人ではなく、A君の親会員やグループメンバー数人と一緒に。人数は全部で6~7人だったかと思います。
正直、会社の中にこんな会員がいたのかとびっくりしました。それなりに名の通った会社で、頭が良くて優秀な人もたくさんいるはずなのに…。
考えられるのは、ハードワークな部署が多かったので、アムウェイに救いを求めてしまったのかもしれません。そうなると、もはや宗教に近いですね(笑)。
辞める直前のA君は、会社の中でも完全に孤立していて、もはや居場所が無い状況でした。新たな勧誘も望めないため、新天地を求めて転職したのではと噂されています。
昔仲良くしていた同期数人で送別会はやりましたが、ギクシャクした空気が残ったまま送り出す形になりました。
でも、それはA君が勧誘活動で色んな人に迷惑をかけた代償です。人間関係をお金に変えるビジネスをやっているのですから。
新天地で洗脳が解けて、平和に暮らしていることを祈るばかりです。
まとめ
アムウェイにハマった友人A君とのエピソードを、全3回に渡って紹介しました。今回で完結です。
ネットワークビジネスは、誰も幸せにならないし、私は絶対にお勧めしないビジネスです。今回紹介したように、少なくとも人間関係は滅茶苦茶になります。
本当のところは、A君自身が儲かっているのかはわかりません。でも、第二部で紹介した自爆買いの状況を見ると赤字の可能性も高いと思っています。
サラリーマンに嫌気がさして、他の収入に救いを求める気持ちはわかりますが、人に迷惑をかけずにやって欲しいと切に願います。
春になると新しい環境が始まり、ネットワークビジネスに勧誘される機会が出てくるかもしれません。このブログを読まれた皆様には、注意して賢明な判断をして頂きたいです。
それではまた!
コメント
とてもよい記事でした。
私の近所にもネットワークビジネスで
ノニジュースを無理やり勧めてきて
嫌われて孤立してる人がいます。
子供にもこの記事を読ませたいと思います。
コメントありがとうございます。
無理に勧める人は、やはり孤立してしまいますね。
私の体験談がお役に立てれば幸いです。